こんにちは、PhD取得後は製薬企業にて研究職として働いております、tabeと申します。
当記事では、理系就活生が選考の際にあらゆる企業から求められる書類「研究概要」の書き方を紹介します!
研究職志望の修士・博士学生の就職活動では、企業は皆さんの「研究力」に大きな期待を寄せています。
そのため、エントリー時に提出する「研究概要」は、選考通過を決める最も重要な書類となります。
多くの企業さんではA4サイズで1-2ページ。博士の就活では最大4ページを経験しました。
最近、複数の後輩の研究概要を読む機会があり、
いくつか共通して「ここは訂正したほうが良いな」と感じるポイントが有りましたので、
当記事にていくつかご紹介させていただければと思います。
もしすでにお手元に仮版がある方は、ご自身の研究概要と照らし合わせながら、改善を加えてみて下さい!
現在こちらの記事の内容も網羅し、実際にtabeが研究概要を添削するサービスをココナラにて提供中です!
身近に相談相手が居ないなど、お悩みの方はぜひご利用下さい。
(ご納得頂けるまで何度でも添削させていただくプランとなっております!)
本記事意外にも解説を以下の記事でしておりますので、合わせて参考にして下さい。
イントロはとにかく簡単に!広く!を意識しよう
他の記事でも紹介しておりますが、大切なことなので記載しております。
まずは文章の書き始め、ここはぜひ「一言で興味を掴むイントロ」を心がけてください。
研究概要は、研究の凄さをアピールする目的よりも、貴方ご自身のアピールのために書く書類です。
そこで研究概要では、分野初心者の人に対する「説明力・提案力」のアピールが大切。
そのために大切にしていただきたいことの一つが、魅力的なイントロです!
研究概要は企業の研究職が読みますが、すべての人が専門性がマッチしている保証はない状況です。
それにもかかわらず、いきなり、
「STAT1と呼ばれる転写因子は、〜という性質を持っていることが…(略」
と書いてしまうと、なかなか専門外のヒトが心から興味を持ってくださるとは言えなさそうです。
病原体が侵入した際、我々は免疫応答を効率的に誘起し、排除を試みる。
その際に機能する重要な転写因子として、STAT1が知られている。
…
少なくとも、これくらいの難易度をイメージして下さい。もう少し柔らかい表現でも良いです。
もし専門性の高い文章から既に書き始めてしまっている方、書き上げてしまった方は、
書き始めの1文として、上記のような超簡単な文章を少しだけ書き加えて下さい。
多くの方が興味を持って読み進めてくれるようになります。
また「簡単」意外の要素として「広く」もできれば意識してみて下さい。
例えば上の例(STAT1の話)ですと、続きの研究内容、将来展望、全てのsectionにおいて、
最初に規定した狭い範囲でしか論理を展開できなくなってしまいます。
一方で「免疫応答」という記載から始めると、その後の記載の幅がグッと高まり、
研究概要を書く作業も楽になります。読み手にも優しい文章になります。
以上2点、些細なことに感じられるかもしれませんが、すごく大切なポイントとしてぜひ意識下さい。
文章を書く前・書いた後、必ずロジックを入念に確認しよう
「ロジックの流れを適切にする」口で言うのは簡単ですが、実践するのはすごく難しいです。
慣れない頃は、冗長な文章がどうしても含まれてしまったり、一方で必要な記載が欠けてしまったり。
そんな状態を避けるために、文章を書き始める前に白紙の紙に全体の流れを書き下ろすことをお勧めします。
絵で書いても良いし、箇条書きで書き出しても良いです。
そしてその流れが自分の知っている論文情報や自身のデータで必要十分に語ることができるか?
をあらゆる角度からぜひ考察してみてください。
結びつくことが確認できれば、後はなるべく必要のない文章は足さずに、
そのまま研究概要に仕上げる努力をして下さい。
まずは○○を示すため「目的」、
△△を用いた検証を行った「手技」。
その結果、〜に対し、優位に□□を認めた「結果」。
そこで☓☓の可能性が考えられたため「展望」、
次に◎◎を示すこととした「目的2」。
イメージとしてはこんな感じでしょうか。あくまでこれは結果を説明する箇所の例ですので、背景や将来展望ではまた変わってくると思います。
ぜひ書き終わっている文章に関しても、もう一度、
「本当にこの記載は必要?前後と繋がっている?」
「必要だけど、この説明で本当に初めて読んだ人は理解できるだろうか?」
という自問を一文一文丁寧に行ってみて下さい。
必ず研究公表経験のある、優秀なヒトにチェックを依頼しよう
就活ですので「ご自身のアピール」を行う書類になるとはいえ、やはり基本的には研究の話が題材。
そのため、研究資料としての完成度の高さも求められますが、
研究費の獲得実績・応募経験も潤沢にあるわけではないですし、正直慣れていない状態の方が多いと思います。
しかしながら、研究の文章には、独特な言い回しや、書き方の癖が存在します。
これを満たしたいわゆる「かっこいい研究計画書」は、
やはり長く研究を続けている人、日々論文を書いたり研究費を獲得している人に頼るのが早いです。
ぜひここは、ご自身の周りの先輩や教員に資料を見ていただくことをお勧めします。
学会発表や論文執筆経験のある方ですと、ロジックの必要十分の大切さにしっかりと理解があり、
研究資料独特の文章表現も上手です。
ぜひ信頼できる人に声をかけ、ロジックの展開と細かい用語の使い方のアドバイスを依頼してみて下さい。
もし「先生に聞いても専門的なところばかり突っ込まれて…」など悩まれているようでしたら、
以下より私の方で皆さんの研究概要の添削もさせていただいておりますので、ぜひご検討下さい!
研究者目線、企業目線の両方からバランスの良い書類を提案させていただきます😌
まとめ
・イントロの始め方
・ロジックの整理
・文章全体の「研究資料」としての質
就活の一般的なノウハウや情報、過去の選考情報は、下記サイトでも提供されています!
当ブログと合わせて、参考にして下さい!!
上記をぜひ磨き上げて、ご自身の最高の研究概要として下さいね!!
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