博士課程の収入源は? 学振以外の選択肢は? 修士学生は?

博士就活・大学院生のキャリア
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博士課程に進む上で気になることの一つは、収入

ここでは研究で忙しい博士課程の学生がどこから収入を得て生活をしているのか
考えられうる候補をあげていきます。

基本的には博士過程以降のお話になりますが、修士からの選択肢も一部紹介したいと思います。

学術振興会特別研究員、通称学振DCとなる

これがおそらく最も多くの人が目指す、理想的な方法と思います。
詳しくは公式サイトを参考にしていただければと思いますが、
審査に通った方は月々20万円の給与が2年〜3年支給されます。研究費も年間100万円ほどもらえます。

もちろんこれだけ素晴らしい制度ですので、倍率も4〜5倍、申請書もかなりの重労働になります。

学振に採択されると、博士学生は博士課程の学生でありながら
学術振興会の特別研究員でもあり、職歴とみなされます。就活にも分野によっては有利です。

研究業績、学振採択は就活にプラスか
企業の研究職を目指すとき、提出書類では「研究概要」、 さらに1次面接では「研究発表・質疑応答」によって、学生は研究に関するアピールをします。 では、このとき「研究業績や学振採択の有無」は、どれくらい選考に関係するのでしょうか? 大手製薬企業...

さらに、働いているという扱いになるので、親から法的にも独立生計を立てることができます。
これが意味するのは、学費免除等の申請が容易になるということです。
いくら月々20万円とはいえ、低収入と世間ではみなされます。
つまりこの条件で大学院の授業料免除に申請を出せば、大学院によっては容易に通るようです。
こちらは意外にご存知ない方もいるかと思いますので参考までに。

また、学振に採択されると、基本的に他からの収入は許されていません。
奨学金を借りたりバイトをしたり、ということはできなくなると考えてくださいね。

学振に類似した、分野ごとに存在する奨学金制度

皆さんの所属する分野によっては、学会等が博士学生に給与を与えてくれるシステムがあるようです。
念のために調べてみる価値はあると思います。例えばこんなもの。

「きぼう」プロジェクト
HOME>一般の方へ>「きぼう」プロジェクト>免疫学博士課程学生支援

日本学生支援機構奨学金

大学院生であれば、親の収入にほとんど関係なく、
日本学生支援機構から無利子でお金を借りることができます。
これは修士課程から可能で、そこそこの額を借りることができます。

この奨学金のポイントは、無利子で多くの人が借りられること、
返金免除制度があること
、の2つです。
基本的に大学院内でまず選考があり、
この大学からの推薦をもらった方の多くが半額か全額免除となります。
選考方法は大学院ごとに異なるので、先輩や先生に確認をしてみましょう。
意外に多くの方が免除になるようです。

その他の奨学金

もちろん大学によって様々な奨学金制度や、各地域固有の奨学金制度が存在します。
大学のホームページに載っているかと思いますので、一度調べておいたほうが良いと思います。

TA、RA制度

修士や博士課程の学生が行うことのできる、一種のバイトのようなものです。
これも大学院や研究科によって内容がバラバラなので、先輩や先生方に聞いておくことをお勧めします。
これだけでは生活できませんが、生活の足しにはなるくらいの給料が
そこまで重労働ではない内容の作業で
得ることができます。

理研、大学院リサーチ・アソシエイト

大学院生の中には、京大や阪大に在籍しつつも、研究場所を理化学研究所としている学生さんがいます。

このような人たちは、博士課程以降最高3年間、給与がもらえます。現在は月額164,000円だそうです。
研究施設としても日本トップレベルの場所を指定して、かつ給料まで出るのは魅力的です。

ただ、大学院としての単位を取るにはもちろん大学の講義に出席しなければなりませんので、
週に何回かは遠い大学へ通うデメリットもあります。よく考えてからの選択をお勧めします。

博士過程教育リーディングプログラム 修士からの5年一貫!

日本学術振興会からの資金を元手に、有名大学を中心としてこのプログラムが毎年公募されています。
まずは各大学がこのプログラムへ申し込み、採択された大学でのみ学生の公募が1月にあります。

倍率もそこそこ、かつ採択されると
ある程度のプロジェクト科目を履修する必要があります。給与は月20万円程。

すごく魅力的な制度になっています。
お調べになりたい大学名と、リーディングプログラム、で一度検索してみてはいかがでしょうか。

バイト

上記を駆使しても厳しい方は、自らバイトで稼ぐのが一つの選択肢です。
研究生活に支障のない程度で、土日にうまくバイトをしている方は身の回りにもいらっしゃいます。

まとめ

いかがでしょうか?
まだ無理やり幅を広げると選択肢はあるのかもしれませんが、主な収入源は以上に挙げたようなものです。
博士課程への進学を考える上で一つ重要な項目と思いますので、少しでもお役にたてればと思います。

何かご質問・ご指摘がありましたら、コメントをお願いします。

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